1960年と1999年を比較した、各種がんの死亡率(厚生労働省)によると、胃・食道がんによる死亡率は、男女ともにこの40年で半分に激減しているにも関わらず、肺がん(気管、気管支炎を含む)は、男は約3.5倍、女は約2.6倍に増加しています。肺がんは治療の困難ながんとして知られ、今や日本におけるがん死亡率第一位にあげられるようになりました。その最も大きな理由は「治せる早期のうちに見つかりにくいがん」だからです。この早期に見つかりにくい肺がんを、高い技術力により早くみつけることを可能にしたのがヘリカルCTによる肺がん検診であり、厚生労働省の「肺がん検診の有効性に関する研究」班においても高く評価されています。
※ 肺がんの死亡率が第一位に。
! 対象者は・・・こんな人はぜひ肺がん検診を受けましょう。
・40歳以上の人
・タバコを吸う人 (喫煙係数600以上)
・せき・タンなど呼吸器症状のある人
・ご家族にがんの方がいる人
◎ヘリカルCT肺がん検診とは
従来の肺がん検診は、「胸部X線撮影」と「喀痰細胞診」が用いられてきましたが、胸の中心部などがX線に写らない・うまく痰が取れないなだが理由で、早期発見には限界があるとされてきました。そこで最近利用されるようになってきてのがヘリカルCTです。ヘリカルCTは断層画面であるため全肺野が明確に描出され、従来では検出できなかった早期微小肺がん(5mm)の検出も可能になりました。37000人の検診を行った報告では、従来の肺がん発見率は10万人対163でしたが、ヘリカルCT導入後は360と約2倍になり、しかもその80%が早期がんであり、5年生存率も80%を超えているとのことです(東京から肺がんをなくす会報告)。
ヘリカルCT肺がん検診